タイ・バンコクにはさまざまな移動手段があります。今まで利用した体験も含めて、バンコクでの交通事情と利用方法について詳しくご紹介します。
バンコクの移動手段・交通事情 2019
バンコクの移動手段はさまざま。鉄道、バス、タクシー、水上バスなどそれぞれについて詳しく紹介します。
また、スムーズな移動のための上手な利用方法についても考えました。
バンコクの4つの鉄道
ARL(エアポート・レール・リンク)
ARL(エアポート・レール・リンク)は、スワンナプーム国際空港駅とバンコク中心地を結ぶ鉄道です。スワンナプーム国際空港駅は空港の地下3階にあります。
終点はパヤタイ駅で、所要時間は約30分。営業時間は6:00~24:00、運行間隔は約15分毎。
車内は通勤型の座席になっています。途中のマッカサン駅でMRT(地下鉄)のペチャブリ駅と、終点のパヤタイ駅でBTS(スカイトレイン)と接続しています。
BTS(スカイトレイン)
BTS(Bangkok Mass Transit System Public Company Limited)は、バンコクを運行する高架鉄道で、便利な移動手段です。シーロム線とスクンビット線の2つの路線があり、サイアム駅で相互に乗り換えができます。
営業時間は6:00~24:00、約4~8分間隔の運行です。
何度もBTSを利用する場合には、1日パスや、ラビットカードというチャージ式のプリペイドカードを購入すると便利です。
中心部の駅のほとんどにホームドアが設置されています。混んでいる時間帯は、きちんと整列して乗車するマナーになっているようです。
MRT(地下鉄)
MRT(Mass Rapid Transit Authority of Thailand)は、バンコクを運行する地下鉄です。ブルーラインとパープルラインの2つの路線があります。
いくつかの駅でBTSに接続しています。
- シーロム駅
→BTSのサラデーン駅 - スクンビット駅
→BTSのアソーク駅 - チャトゥチャック駅
→BTSのモーチット駅
ブルーラインの営業時間は6:00~24:00。パープルラインの営業時間は平日は5:30~24:00、土日祝は6:00~24:00(土日祝)。約5~10分間隔の運転です。
BTSと同様、MRTの駅にもホームドアが設置されているようです。
乗降者が多い駅では、切符の購入に時間がかかることがあります。券売機に英語表示はあるものの少々分かりにくいので、慣れていないと操作に手間取うことも。券売機のお金の読み取り精度が良くないのか、コインやお札を入れても返却されてしまうことが多かったです。利用人数に対して、券売機の数も少ないように感じました。
また、購入が不安の場合は、有人の窓口を利用することになりますが、窓口と対応する職員の数が少なく、蛇行して並ぶ長い待ち行列ができていました。
タイ国鉄
タイ国鉄は国内の各地方や隣国を結んでおり、その中心でバンコク最大のターミナル駅がフアランポーン(バンコク)駅です。MRTのフアランポーン駅と接続しています。
バンコクのバス
ドンムアン空港からバンコク市内への移動には、エアポートバスを利用すると便利です。
エアポートバス
エアポートバスは「A1」「A2」「A3」「A4」「A5」の5つの系統の路線が運行しています。
- A1:BTSモーチット駅・MRTチャトゥチャックパーク駅前を経由する、モーチット・バスターミナル行き。
- A2:BTSモーチット駅・MRTチャトゥチャックパーク駅前を経由し、バンコクの近隣や観光地を結ぶロットトゥが発着するビクトリーモニュメント(戦勝記念塔)行き。
BTSに乗り換える場合は、A1かA2に乗車し、モーチット駅で下車するとよいでしょう。所要時間は約30分です。モーチット駅でほとんどの人が降りるので、分かりやすくて安心です。
2019年5月に利用したA1の運賃は、1乗車30バーツでした。バスに乗り込むと、車掌がお金を回収しに来ます。
A3~A5は利用したことがないのですが、調べたところ、以下のような経路です。
- A3:BTSラチャダムリ駅前を経由する、ルンピニ公園行き。
- A4:カオサン通りを通ってサナームルアン(王宮前広場)行き。
- A5:フューチャーパークランシット行き。
フューチャーパークランシットは、バンコク中心部の反対方向にあるショッピングモールです。
路線バス
路線バスは、冷房が付いているバスと、冷房が付いていない普通バスの、2種類が運行しています。冷房バスは行き先により運賃が異なりますが、普通バスは一律の運賃です。
バンコクへは何度か訪れていますが、実は、路線バスには未だに乗ったことがありません。運賃は安いのですが、渋滞にはまると移動時間が読めないので、利用するのを躊躇してしまいます。また、英語が通じない場合もあるようですし、すし詰め状態で走るバスを見ると、気軽に乗るのにはハードルが高いですね…。
タクシー
鉄道で行けない場所に行くには、タクシーの利用が便利です。タクシーを停めたいときには、手を斜め下に出しましょう。英語は大体通じる感じです。
タクシーに乗り込む前に、助手席側の窓から運転士に行き先を告げ、OKかどうか確認しましょう。行き先によっては断られることもあります。
また、メータータクシーかどうかの確認をしないと、メーターがあるのに使わず、高い運賃を請求される場合があるので注意しましょう。私はいつも、先に「メータータクシーか?」と聞くようにしています。そして行き先を告げると、料金を教えてくれます。
料金が妥当な金額かどうか判断がつかない場合は、とりあえず「Expensive!(エクスペンシブ)=『高い』」と言ってみましょう。値引きしてくれるかもしれません。
気になっているのが、GRAB(グラブ)というタクシーの配車アプリ。事前に乗車場所と目的地を指定するため、乗車拒否されません。しかも、あらかじめ運賃が確認できるので、ぼったくられる心配もありません。また、クレジットカード決済もできるので、わずらわしい現金の支払いがないのも便利です。
このアプリはまだ使ったことがないのですが、次回はぜひ使ってみたいと思っています。
水上バス(ボート)
チャオプラヤー川沿いには有名な観光地がたくさんありますが、電車では行けないので、タクシーの他にボート(水上バス)を利用する方法があります。渋滞がないのでスムーズに移動できるし、安いです。船からの景色も楽しみの一つです。
ボートにはいくつか種類があり、運航会社が複数あるようです。行き先・停泊する船着場、運賃もそれぞれ異なります。
チャオプラヤーツーリストボート
私がいつも利用するのは、チャオプラヤーツーリストボート。チャオプラヤーツーリストボートは、比較的新しい大きなボートを使っています。青い旗が目印です。
BTSのサパーンタクシン駅の近くにある、サトーンという船着場から乗船しました。サパーンタクシン駅は、いつも宿泊するマリオットバケーションクラブ・エンパイアプレイスの最寄り駅であるチョンノンシー駅から2つ先の駅です。
サトーンは、水上交通の中心的な船着場なので、観光客にとって最も利用しやすいでしょう。料金はそれぞれの船着場で支払います。一律(一乗車)60バーツで、30分毎に運航しています。スタッフがすぐに声をかけてきて親切に教えてくれます。
その他の移動手段
トゥクトゥク
その他の移動手段としては、屋根つき三輪タクシーのトゥクトゥクがあります。タイでは有名な乗り物ですが、これにも未だ乗ったことがありません…。
バイクタクシー
朝の通勤時にバンコク中心部の激しい渋滞を避ける目的で、ローカルの人たちはバイクタクシーを利用しています。私も声をかけられましたが、ノーヘルだったので断りました。機会があれば、一度は利用してみたいと思います。
バンコク移動手段の上手な利用方法
バンコクのさまざまな移動手段について説明しました。どの交通手段を利用するのが良いのかは、状況によって変わってきます。それぞれにメリット・デメリットがあり、また、人数によっても選択肢が変わってくると思います。上手に利用する方法を考えてみました。
メリット
鉄道は、安くて速くて安心な移動手段
スワンナプーム国際空港からバンコク中心部へ向かう交通手段は、バスか鉄道かタクシー。時間に正確で分かりやすいのは、やはり鉄道、つまりARLでしょう。運賃も安いです。
ドンムアン空港からの場合は、エアポートバス(A1かA2)を利用してモーチット駅まで行くのがおすすめ。モーチット駅でBTSに乗換えれば、バンコク中心部の目的地までスムーズに移動することができます。
タクシーも楽で快適
タクシーのメリットは、ドアツードアで移動できるという点。特に、空港から空港あるいはバンコク中心部への移動の際、大きな荷物も同時に運んでもらえるので楽です。外は暑いので、クーラーがきいた車での移動は快適です。
デメリット
公共交通機関は乗換がある
公共交通機関を使う場合、乗り換えがあるのが少々面倒です。空港から目的地へ行くには、ARLやエアポートバスを利用してさらに、BTSやMRTに乗り換えるケースが多いと思います。
大きな荷物がある場合には、乗り換えが大変かもしれません。切符の購入のために並んで時間がかかる可能性もあります。ARLは混んでいることもあるので、座れないかもしれません。
タクシーは渋滞の可能性
バンコク中心部に向かうにつれて、渋滞していることが多いです。特に朝夕の渋滞はかなり激しい状況。タクシーは楽ですが、渋滞で移動時間が読めないのが難点です。
また、タクシーの料金は日本と同様、距離+時間ですので、渋滞中でもメーターはどんどん上がっていきます。
移動手段の選び方
では、どのように移動手段を選択すればよいのでしょうか?
渋滞や料金を考えると、おすすめなのは公共交通機関。しかし、タクシーの利用も便利です。まずは人数を判断基準にして考えるとよいと思います。
3人以上で、大きな荷物がある場合は、タクシーの利用が便利でしょう。頭数が多ければ、1人当たりの料金も安くなります。ただし、時間帯によっては、多少の渋滞は覚悟しましょう。
2人でも荷物が多い場合や、暑い時期であれば、多少割高にはなりますが、タクシーが快適でしょう。
1人旅なら、安い公共交通機関の方がおすすめです。
ちなみに、今年のバンコク一人旅は、新国王の戴冠式による祝日(2019年5月5日・6日)と重なりました。戴冠式の祝日は、BTSやMRTの運賃が無料となったので、これらを利用して移動することが多かったです。
まとめ
バンコクのさまざまな移動手段について説明しました。少しでも参考になればうれしいです。
人数や荷物の有無、スケジュール、天候なども考慮して、無理なく安心して移動できる手段を選んでみてください。
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